こんにちは。とんかつです。
今日は、肺がんの症状についてお伝えしたいと思います。
肺がんは非常にかかってしまう方の多い癌です。
症状に以外にも、罹患数や死亡数などもお伝えしていきます。
罹患数や死亡率などの用語説明はこちらをどうぞ
肺がんについて本日はまとめたいと思います。
肺がんの罹患数・死亡数
まず日本の癌の罹患数ですが、
日本 | 男性 | 女性 | |
1位 | 大腸 | 前立腺 | 乳房 |
2位 | 胃 | 胃 | 大腸 |
3位 | 肺 | 大腸 | 肺 |
4位 | 乳房 | 肺 | 胃 |
5位 | 前立腺 | 肝臓 | 子宮 |
日本全体では3位、男性で4位、女性で3位となっております。
また、死亡数はというと
日本 | 男性 | 女性 | |
1位 | 肺 | 肺 | 大腸 |
2位 | 大腸 | 胃 | 肺 |
3位 | 胃 | 大腸 | 膵臓 |
4位 | 膵臓 | 膵臓 | 胃 |
5位 | 肝臓 | 肝臓 | 乳房 |
となっております。ここでお気づきかとしれませんが、罹患数は第3位なのに、死亡数は第1位、つまり癌のなかでも治らずになくなる方が多いことが分かると思います。
肺がんの5年生存率はというと、
ステージ | 5年生存率 |
Ⅰ期 | 83.3% |
Ⅱ期 | 52.7% |
Ⅲ期 | 28.3% |
Ⅳ期 | 7.1% |
このようになっています。
癌のステージというのは、癌の進行度を表します。
進行度は、癌の大きさ、リンパ節転移、他臓器転移の有無によって決まります。
癌が小さくとどまっているほどステージは低く(Ⅰ期)、癌が大きい、リンパや他臓器に転移しているほどステージが大きく(Ⅳ期)になります。
癌の5年生存率はステージ毎に異なり、早期のほうが良い
また、癌のステージ毎に現在は治療方法が決まっています。
肺がんの場合は、おおむねⅡ期までは手術を、Ⅳ期は手術以外の選択肢となります。
Ⅲ期は手術をすることもありますが、できないことが多いです。
また、手術ができない状態でみつかることも多く
肺がんで手術ができる状態で見つかる方が3分の1、手術ができない方が3分の2
なので、手術ができる状態で早期発見をすることが非常に重要です。
肺がんの症状
肺がんの代表的な症状は以下の6選
咳・痰・血痰
咳、痰、血痰などは主に肺の中枢に肺がんができた場合におきます。
空気の通り道の気管の近くにできた場合、刺激となり咳がでたり、出血して血痰がでたりします。
ただし、咳や血痰は癌だけではなく、結核のような感染症でもおきるので注意が必要です。
かすれ声(嗄声)
肺がんによって声がかすれ声になることがあります。
これは嗄声(させい)といって、反回神経という神経がマヒしておきます。
反回神経は、脳からでたあと胸の中をUターンします。(反回する)
そのため、図のような場所に癌ができた場合にマヒを起こして嗄声となります。
声がかすれて耳鼻科に行っても原因がわからない場合は調べる必要があります。
呼吸困難
癌が肺だけでなく胸腔内にも侵入し、胸の中に水(悪性胸水)がたまった場合や、癌が中枢にできて片方の肺に空気が入らない場合など、呼吸困難を自覚する場合があります。
呼吸困難を感じた時は一度病院を受診してレントゲンを撮影してもらう必要があります。
胸の痛み
もともと、肺は痛みを感じない臓器の為、癌ができてもいたくないです。
癌が骨や筋肉(胸壁)まで及んで(浸潤)しまった場合痛みを感じます。
痛みは、動いたりして出現や消失するのではなく、どんな姿勢、どんな状態でもずっと痛みを自覚するのが特徴です。
顔や腕のむくみ
上半身から戻ってくる血液が通る上大静脈を圧迫することによっておきます。
ホルネル症候群
ホルネル症候群というのは、胸腔内の交感神経が障害されたときに、同じ側の顔面において、
- 片側のまぶたが下がる
- 瞳孔が片側だけ小さく(縮瞳)する
- 目がくぼむ
などの特徴が現れます。
無症状の肺がん
肺がんでは上記のような多彩な症状が出現する場合もありますが、多くは進行した場合です。
実際、私がかかわって肺がんの手術をした多くの患者さんは無症状で、健康診断で見つかったか、他の病気を調べていたらたまたま肺癌が見つかったといった場合です。
無症状の肺がんも数多く存在する
肺がんの早期発見
日ごろから体調の変化に十分に注意をする
定期的な健康診断を受ける
まとめ
肺がんについてまとめました。
肺がんは死亡数の多い非常に怖い癌です
多彩な症状がある一方、手術を受けた患者さんの多くは無症状で見つかっています。
日ごろから定期的な健康診断をうけることが大切です。
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