医師が解説!コロナの検査方法:一番精度の高い検査は!?

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医療雑記
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みなさんこんにちは。とんかつです。

今日は、いろいろあるコロナウイルス感染症やコロナの検査方法の違いについてお伝えしようと思います。

コロナウイルス感染症

このコロナ禍が始まってもう2年が経過しました。

最初は、100人、200人単位で感染者がでるだけで

非常に怖く感じたものです。

現在では毎日数万人単位で感染者がでていますが、

予防接種であったり、薬であったり、治療や予防方法などが確立されつつあり

コロナとともに生活している方もおおいと思います。

しかし、いざ熱がでたり、のどが痛くなったときに、

こ、こ、これがコロナなのか!?

と、やはり焦るかと思います。

そんなときのために、どんな症状がでるか、

重症化率、病院でコロナの検査を受けるときの注意点について

まとめたいと思います。

コロナの症状

コロナの症状5選
  • 鼻水、鼻づまり
  • 倦怠感
  • のどの痛み
  • 頭痛

実際私のクリニックでも、第5波のときはかなり症状が強く状態が

悪い方が多かった印象がありますが、第6波では上記のような

どちらかというと風邪やインフルエンザのような症状の方が多い気がします。

また、のどの痛みを訴える人が多いの非常に印象にあります。

第6波の印象

風邪の症状、特にのどの痛みを訴える人が多い印象

コロナの重症化率は?

では実際、重症化率はどうかというと

厚生労働省ホームページから引用した、第5波および第6波の茨城県、広島県における

重症化率の比較です。

コロナ第5波における死亡率
コロナ第6波における死亡率

出典:厚生労働省ホームページ  https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00333.html

まるで囲んだところ、その中でも60歳以上の致死率を比較すると

第5波第6波
ワクチンなし3.28%4.04%
ワクチンあり1.67%0.55%
全体2.5%0.96%

これをみると、おおむね第6波の時のほうが致死率が下がってますが、

ワクチンを打たなかった高齢者だけは致死率が上がっていることがわかり、

決して油断してはいけない病気であることは間違いありません。

コロナの検査方法の違い

コロナ検査の種類

コロナ検査方法は大きくわけて3つ

  1. 核酸検検(PCR検査・LAMP法検査など)
  2. 抗原定量検査
  3. 抗原定性検査

それぞれ説明します。

PCR検査

核酸検出検査の中で、PCR検査は、テレビなどで報道されているもの

コロナウイルスの遺伝子を増幅することにより、少ない遺伝子量でもウイルスを検出し、

感染しているかを診断する方法。

特徴:感度70~90%

感度とは、感染している人を検査したときに正しく検査が陽性になること。

感度70~90%は、感染者100人検査したら、70~90人が陽性になるってこと!

(100人ではないことに注意!!)

メリット:微量のウイルスも検出可能。一番精度が高い。

デメリット:時間がかかる(2~3時間)。特別な機械や人員が必要。

LAMP法など

LAMP 法は,栄研化学社の納富継宣博士が 2000年に報告した遺伝子増幅法である1)

PCRと同じく遺伝子を増幅する。

メリット:PCRと同等の精度がある。時間は1時間程度。

デメリット:専用の機械が必要

1)Notomi T, Okayama H, Masubuchi H, et al:Loop-mediated isothermal amplification of DNA. Nucleic Acids Res 28:E63,2000

抗原定量検査

ウイルスに関係したたんぱくを特殊な方法で測定する検査。

メリット:検査の精度はPCRに匹敵する。PCRより時間がかからない。(1時間程度)

デメリット:特別な機械が必要だが、PCRよりは簡易的な機械もある?

抗原定性検査

検体をキットにぽたぽたたらして診断。

(以前からあるインフルエンザ検査の時にやっていたものと同じ仕組み)

15~30分で結果がでて、大規模な機械が必要なく、どこでもできる。

当初、精度が低い検査キットもあったが、最近は感度70~80%のものも販売されている。

(インターネット上では研究用をうたって精度が担保されていないキットの販売もあるため注意が必要)

メリット:短時間でどこでもできる。

デメリット:精度に注意が必要。無症状者の診断には適さない。唾液検査は適さない。

各検査のまとめ

各種コロナ検査の違いについて

出典:厚生労働省ホームページ https://www.mhlw.go.jp/content/10906000/000894851.pdf

  • 核酸検出検査や抗原定量検査は無症状者の診断にも使用可能。
  • 抗原定性検査は無症状者の診断には使用できず、また唾液にの検査にも使えない

まとめ

今回はコロナの検査についてまとめました。

  • 抗原定性検査は無症状の時は使用できない。(精度がおちるため)
  • 核酸増幅検査(PCR、LAMP法など)、抗原定量検査はおおむね同等な精度があり、無症状の際の診断にも使用できる。
  • すべての検査において、検査結果が陰性であったとしても、100%感染を否定することはできない。

正しい知識をつけて、コロナに打ち勝ちましょう!!

今日の内容は動画にもしています。もしよろしければどうぞ。

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