咳がとまらない:咳の原因になる病気

SNSフォローボタン
Drとんかつをフォローする
症状と病気
この記事は約5分で読めます。

みなさんこんにちは。とんかつです。

今日は、咳がでる病気についてお伝えします。

咳は色々な病気ででる一方、病院にかかっても咳止めをだされて終わってしまうことなどもあります。

今日は、咳の種類や、原因、治療法についてまとめていきます。

そもそも咳とは、体の中の悪いものを吐き出すためにおきます。

具体的には軌道に貯留した分泌物や、入り込んでしまった異物を出すためです。

そういった咳はむしろ無理に止めないほうがいい場合もあります。

しかし、それが過剰に起きてしまう時もあるため治療が必要となります。

咳の種類

どのような咳かの分類は

  • 湿性咳嗽・・・痰が絡む咳
  • 乾性咳嗽・・・からぜきのこと

どのくらいの期間咳が続くかの分類は

  • 急性咳嗽・・・咳が出始めて3週間未満
  • 遷延性咳嗽・・・3~8週間続く咳
  • 慢性咳嗽・・・8週間以上続く咳

湿性咳嗽

痰がからむ咳です。主な原因としては、気管支喘息や肺炎、鼻から流れ込む後鼻漏や副鼻腔気管支症候群、肺癌、慢性気管支炎(タバコが原因)などがあります。

湿性咳嗽の治療は痰を減らすこと、原因となっている病気を治療することになるため、痰のきれをよくする去痰薬や、喘息であればステロイドなどの吸入薬、タバコなら禁煙となります。

乾性咳嗽

乾性咳嗽は痰が絡まない咳です。

原因としては、咳喘息、胃食道逆流、アトピー咳嗽、間質性肺炎、肺癌などがあります。

こちらは、咳そのものを治療する、咳を引き起こしている原因を治療することになります。

咳喘息の場合は、吸入薬などを、胃食道逆流は胃酸がのどを刺激して咳がでるため胃酸を止める胃薬を必要とします。間質性肺炎などの咳の場合は根本的な治療ができないため、咳止めによる対症療法となます。

急性咳嗽~遷延性咳嗽

急性咳嗽は咳が出始めた3週間未満の咳です。

原因の多くはウイルス性の感冒、つまりかぜです。風邪などの症状と同時か症状出現後に咳がでます。

多くの場合は8週間以内に改善するとされています。

改善するまでの間、痰を出しやすくして気道の修復を促進する薬や、咳止めなどを使用します。

風邪をひいて咳がではじめて、それが8週間以上続いた場合や、風邪をひいてないのに咳がでて8週間以上たった場合は慢性咳嗽となります。

その場合は他の原因を調べる必要がでてきます。

遷延性咳嗽~慢性咳嗽

3週間以上、特に8週間以上続いている場合は、風邪以外の原因を調べます。

  • 副鼻腔気管支症候群
  • 咳喘息
  • アトピー咳嗽
  • 胃食道逆流症
  • その他

副鼻腔気管支症候群

副鼻腔は鼻の周囲にある空間です。

その副鼻腔に慢性的な炎症がありさらに気管支炎や気管支拡張症、びまん性汎性気管支炎という病気を合併した病気です。

抗生剤を長期(4~8週間)に内服することによって治療します。

この病気の特徴は、咳に痰が混じること(湿性咳嗽)、後鼻漏(痰がのどに回り込む)など鼻の症状があることです。

咳喘息

咳喘息は、字のごとく咳を唯一の症状とする喘息です。

日本の慢性咳嗽でもっとも多いとされています。

就寝時や深夜、早朝に咳が悪化しやすいですが、昼間に認める患者さんもいます。

多くの場合、痰がないですが、痰を認める患者さんもいます。

治療は喘息の治療と同様に、ステロイドの吸入薬などを行います。

咳喘息のあと、通常の喘息に移行する患者さんも3~4割いるとされており注意深く治療していくことが必要です。

アトピー咳嗽

アトピー咳嗽とは、アトピーの素因を持っている中年の女性に多い、気道の炎症にともなった咳です。

就寝時、深夜から早朝、起床時などによく咳がでます。

治療は抗ヒスタミン薬やステロイドが有効とされています。

胃食道逆流症

胃食道逆流症はよくガード(GERD)と呼ばれます。

胃酸や胃の内容物が胃から食道にかけて逆流して何か症状がおこったものです。有名なものには胸やけや口の中にすっぱい液が逆流してきたなどの症状がありますが、重要なものに咳があります。

食道に胃酸がきた刺激や、のどや気管に胃酸が入ってしまった刺激により咳がでます。

治療は、胃酸を抑える薬(PPI:プロトンポンプ阻害薬)で治療を行います。

しかし、効果まで2~3か月要する場合や、あまり効果がでない場合もあります。

薬んでの治療のほかに、胃酸を出しやすい食べ物を避けたり(飲酒、カフェインなど)、や逆流しやすくなる要素として肥満などを解消すると改善するといわれております。

その他

そのほか、間質性肺炎という病気であったり、肺癌であったり、さまざまな病気で咳が続くときがあります。咳が8週間以上続くときは、一度病院に受診することが重要です。

その時、どの病院に受診するかわからないときは、〇〇内科(呼吸器)や、●●呼吸器クリニックなど、呼吸器が先にくるクリニックを受診するのがおすすめです。

咳が続くときの対応

まずは近くの病院にいって咳止めや去痰薬を出してもらいましょう。

それでも続く場合・・・単なる風邪でも8週間、約2か月続く患者さんはそれなりにいらっしゃいます。

なので、しばらく待つのも治療です。

8週間以降も同じように続く場合は、その他の病気をしらべる必要性も出てきます。

咳喘息を疑い吸入薬を出したり、胃食道逆流を疑い胃薬を出したりしますが、そういったことをせず、咳止めを漫然と出し続ける先生の場合は、一度呼吸器内科を掲げている先生のところに相談に行ってもいいかもしれません。

まとめ

本日は咳についてまとめました。

咳は非常につらく、なかなか治らないといったこともあります。

また、いつも出ているからもう気にしていないといった患者さんもいらっしゃいます。

一度、呼吸器を専門とする医者に診てもらったらよくなるかもしれません。

本日の内容で少しでお咳の理解が深まったら幸いです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました